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古い小説から最近のまでおいてあります。
古いのはなんだか恥ずかしいのでいつ消すかわかりません。

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タイトルセンスの無さが伺える
手塚変態
えろい
『……、跡部…?』
夕方、いや、もう夜と呼んでいい時間帯かもしれない。暗くなった空の下、青学の正門の前に立っていた人物に手塚は目を丸くした。
『こんな所で何をしている?いつから居た、風邪をひくぞ…』
受験前の一月、遅くまで学校に残って勉強に励んでいた手塚を、跡部は昼過ぎから一人で待っていた。
何度か擦れ違った顔見知りのテニス部達に声をかけられ、或いは冷やかしを浴びたりもしたが、寒い中、一人で待っていたのだ。
あの、跡部が。
若干赤くなってしまっている鼻のあたりまで、深々とマフラーに顔を埋め、憮然とした表情で目の前の男を見つめる。
不機嫌丸出しではあるが、それはいつものことだ、手塚は慣れた様子で口を開く。
『俺を待っていたのか。携帯に連絡を入れればよかっただろう、そうすれば途中で切り上げて…‥っ』
大きく溜め息を吐いてから説教を始めた手塚の唇を跡部がいきなり塞ぐ。
そして離れたその瞬間、冷たい目が手塚のソレを射抜く。やっと跡部の口が開かれた。
『手塚…今すぐ、今すぐにだ…俺を……』
『望み通りにしてやる』
跡部が言い終わるより先にその手を掴んだ手塚が歩きだす。出てきたばかりの校舎の方へと早足に。
着いた先は、懐かしい部室であった。
『何の為に俺が我慢していたか分からないようだな』
『なっ、何言ってやがる!俺様がどんな気持ちで…』
部室のスペアキー。部長の権限としていつでも持っていたそれを、部を引退した今でも手塚は持っていた。
部室の中、冷静に言い放った手塚の手を振り解き、跡部が声をあげる。
昨年の初冬、手塚が跡部に話した。これからは受験に打ち込みたい、お互いに少し距離を置かないか。
もう18の大人であったし、我儘を言って手塚を困らせる気も、少しくらい離れたからといって関係が冷めてしまう不安も無かった跡部は、それを了承した。
何より手塚を信じていた。
『何の為って…、お互いの受験の為、に…』
久しぶりの再会だというのに、あまりに冷静で、冷たくすら感じる手塚の態度に跡部が僅か怯んだ。
手塚と付き合うようになってから、あの跡部もいくらかは丸くなっていた。
が、しかし気に入らないものは気に入らないのだ。答えを聞くより先に身体に触れてきた手を、跡部は思わず叩き落としていた。
『お前に触りたくても我慢して、けどやっぱ我慢できなかったんだ。なのにお前は何ともなさそうで、今だって嬉しくもないみたいに…訳分かんねぇよ…‥』
思い切り叩いてしまった手の甲を擦ってやりながら、弱った様子で跡部が話す。
やはり黙って聞いていた手塚であったが、冬の空気に乾いた唇を舐めると跡部の肩を乱暴に押した。
がたん!と、ロッカーに背中を打った跡部が顔を顰め、しかしそれでもやはり、手塚は表情一つ変えない。
マフラーを抜き取られた首筋にひんやりとした空気が触れ、まとわり付く。
肌寒さにきつく目を閉じた跡部が、次の瞬間それを大きく丸く見開いた。
手塚が力任せに頭上に腕を縛り上げる。コートを着たその上から手首よりやや上の辺りを学校指定のマフラーがぐるぐると縛る。
『て、づか…‥?』
返事をしたのはその口ではなく冷たい目。レンズの奥に鈍く光る瞳だった。
ロッカーと身体の間に挟まれ、間近に見つめられる。跡部の背筋を嫌な感覚が這い上がり、思わず瞳が情けなく揺れる。
『テメェっ…!返事しろよ!俺の話を聞けよ!』
何を言ってもまるで取り合わない。コートの前を開け、ジャケットの前を開け、セーターと一緒にシャツを捲り上げる。
冷たい手が引き締まった腹に触れれば、跡部が小さく身じろく。その手は感触を確かめるように間怠っこしい動きで薄い肌の上を這い回るものだから、跡部はきつく唇を噛んで耐えるだけだ。
『お前の為に我慢していたんだがな…、まぁお前が望むなら、我慢をする必要も無かったか…‥』
手塚が随分久々に口を開いたようにすら感じる。しかし何が言いたいのかまるでわからないと、跡部は噛み締めていた唇を薄く開いて浅く息を繰り返すだけだ。
『ひどくしてしまうには、お前はあまりに細くて、壊れてしまいそうだと感じたんだがな…』
ひどく。その言葉はなんて恐ろしい響きなのだろう。跡部は急に恐怖を感じ手塚を見上げる。
あぁ、それはつい先程の冷たいそれではなかったが、しかし今度は、あまりに、熱い。
『こうすると、犯されているようでいいんじゃないか…?どうだ、跡部…』
後ろから立ったまま突き上げられる。無理な体勢を強いられた跡部は膝を震えさせる。耳元から直接吹き込まれる問い掛けに脳が痺れていく。
『あっ、あ…てづか…て…づか…やめ、ろ……』
上げっぱなしの腕が肩がギシギシと痛む。しかしそれすら掻き消すように腰を揺すられ、跡部は首を振る。
手塚は言った。
お前が痛みに顔を歪める度、苦しそうな顔をする度、それが脳を揺らした、と。
自分にそういった嗜好があるのだと悟った、と。
一時の感覚かもしれない、しばらく触れなければ治まったかもしれない、とも言った。
ひどく抱いてやりたくてたまらなかった、お前を傷付けるのは嫌だった。
そこで話は終わった。
要は手塚は、跡部を痛め付けたい衝動と、傷付けたくはない思いと、ジレンマの渦に巻き込まれていたのだ。
そこで取った行動は、距離を置きこの衝動が止むのを待つことだった。
しかしそれは膨れ上がるばかり、その上跡部を、方向性はまるで違うが傷付けたらしい。
冷たくあたる自分に怒り、傷付いた表情を向ける跡部にすら、ぐっと、脳を揺らされたのなら、この衝動は、いやさもう衝動とかではなくて、やはり自身の嗜好なのだと、気付いた。
『俺はこういう趣味であったらしい。嫌いか?こんな、俺は…‥』
『っの、悪趣味、が…!き、きらい…だ…こんな、あ、お、お前、なんか…』
腰を揺すられ続け、しかし跡部のペニスは手塚にきつく握られて吐精を許されない。
それを離してやる様子も無いまま話す手塚に、揺さぶりにいちいち言葉をぶつ切りにされてしまいながら跡部が返す。
そして泣きながら言うのだ、なんて、美しい。
『けど、あっ、け、けど…お前と…離れてる間の方が…ず、ずっと、辛かっ、た……お、お前、なんか、嫌い、だ…‥!』
嫌い、嫌い。何度も繰り返す跡部に、跡部からは見えない背後で、手塚が笑う。
なんて、可愛らしい。
真っ赤に泣き腫らして、上辺だけで嫌いだと繰り返す。
この恋人を手放すまい、一生可愛がろう、手塚が手を離し、跡部が意識を飛ばす。
恋人達の情事、妙な関係が始まる。
手塚変態
えろい
『……、跡部…?』
夕方、いや、もう夜と呼んでいい時間帯かもしれない。暗くなった空の下、青学の正門の前に立っていた人物に手塚は目を丸くした。
『こんな所で何をしている?いつから居た、風邪をひくぞ…』
受験前の一月、遅くまで学校に残って勉強に励んでいた手塚を、跡部は昼過ぎから一人で待っていた。
何度か擦れ違った顔見知りのテニス部達に声をかけられ、或いは冷やかしを浴びたりもしたが、寒い中、一人で待っていたのだ。
あの、跡部が。
若干赤くなってしまっている鼻のあたりまで、深々とマフラーに顔を埋め、憮然とした表情で目の前の男を見つめる。
不機嫌丸出しではあるが、それはいつものことだ、手塚は慣れた様子で口を開く。
『俺を待っていたのか。携帯に連絡を入れればよかっただろう、そうすれば途中で切り上げて…‥っ』
大きく溜め息を吐いてから説教を始めた手塚の唇を跡部がいきなり塞ぐ。
そして離れたその瞬間、冷たい目が手塚のソレを射抜く。やっと跡部の口が開かれた。
『手塚…今すぐ、今すぐにだ…俺を……』
『望み通りにしてやる』
跡部が言い終わるより先にその手を掴んだ手塚が歩きだす。出てきたばかりの校舎の方へと早足に。
着いた先は、懐かしい部室であった。
『何の為に俺が我慢していたか分からないようだな』
『なっ、何言ってやがる!俺様がどんな気持ちで…』
部室のスペアキー。部長の権限としていつでも持っていたそれを、部を引退した今でも手塚は持っていた。
部室の中、冷静に言い放った手塚の手を振り解き、跡部が声をあげる。
昨年の初冬、手塚が跡部に話した。これからは受験に打ち込みたい、お互いに少し距離を置かないか。
もう18の大人であったし、我儘を言って手塚を困らせる気も、少しくらい離れたからといって関係が冷めてしまう不安も無かった跡部は、それを了承した。
何より手塚を信じていた。
『何の為って…、お互いの受験の為、に…』
久しぶりの再会だというのに、あまりに冷静で、冷たくすら感じる手塚の態度に跡部が僅か怯んだ。
手塚と付き合うようになってから、あの跡部もいくらかは丸くなっていた。
が、しかし気に入らないものは気に入らないのだ。答えを聞くより先に身体に触れてきた手を、跡部は思わず叩き落としていた。
『お前に触りたくても我慢して、けどやっぱ我慢できなかったんだ。なのにお前は何ともなさそうで、今だって嬉しくもないみたいに…訳分かんねぇよ…‥』
思い切り叩いてしまった手の甲を擦ってやりながら、弱った様子で跡部が話す。
やはり黙って聞いていた手塚であったが、冬の空気に乾いた唇を舐めると跡部の肩を乱暴に押した。
がたん!と、ロッカーに背中を打った跡部が顔を顰め、しかしそれでもやはり、手塚は表情一つ変えない。
マフラーを抜き取られた首筋にひんやりとした空気が触れ、まとわり付く。
肌寒さにきつく目を閉じた跡部が、次の瞬間それを大きく丸く見開いた。
手塚が力任せに頭上に腕を縛り上げる。コートを着たその上から手首よりやや上の辺りを学校指定のマフラーがぐるぐると縛る。
『て、づか…‥?』
返事をしたのはその口ではなく冷たい目。レンズの奥に鈍く光る瞳だった。
ロッカーと身体の間に挟まれ、間近に見つめられる。跡部の背筋を嫌な感覚が這い上がり、思わず瞳が情けなく揺れる。
『テメェっ…!返事しろよ!俺の話を聞けよ!』
何を言ってもまるで取り合わない。コートの前を開け、ジャケットの前を開け、セーターと一緒にシャツを捲り上げる。
冷たい手が引き締まった腹に触れれば、跡部が小さく身じろく。その手は感触を確かめるように間怠っこしい動きで薄い肌の上を這い回るものだから、跡部はきつく唇を噛んで耐えるだけだ。
『お前の為に我慢していたんだがな…、まぁお前が望むなら、我慢をする必要も無かったか…‥』
手塚が随分久々に口を開いたようにすら感じる。しかし何が言いたいのかまるでわからないと、跡部は噛み締めていた唇を薄く開いて浅く息を繰り返すだけだ。
『ひどくしてしまうには、お前はあまりに細くて、壊れてしまいそうだと感じたんだがな…』
ひどく。その言葉はなんて恐ろしい響きなのだろう。跡部は急に恐怖を感じ手塚を見上げる。
あぁ、それはつい先程の冷たいそれではなかったが、しかし今度は、あまりに、熱い。
『こうすると、犯されているようでいいんじゃないか…?どうだ、跡部…』
後ろから立ったまま突き上げられる。無理な体勢を強いられた跡部は膝を震えさせる。耳元から直接吹き込まれる問い掛けに脳が痺れていく。
『あっ、あ…てづか…て…づか…やめ、ろ……』
上げっぱなしの腕が肩がギシギシと痛む。しかしそれすら掻き消すように腰を揺すられ、跡部は首を振る。
手塚は言った。
お前が痛みに顔を歪める度、苦しそうな顔をする度、それが脳を揺らした、と。
自分にそういった嗜好があるのだと悟った、と。
一時の感覚かもしれない、しばらく触れなければ治まったかもしれない、とも言った。
ひどく抱いてやりたくてたまらなかった、お前を傷付けるのは嫌だった。
そこで話は終わった。
要は手塚は、跡部を痛め付けたい衝動と、傷付けたくはない思いと、ジレンマの渦に巻き込まれていたのだ。
そこで取った行動は、距離を置きこの衝動が止むのを待つことだった。
しかしそれは膨れ上がるばかり、その上跡部を、方向性はまるで違うが傷付けたらしい。
冷たくあたる自分に怒り、傷付いた表情を向ける跡部にすら、ぐっと、脳を揺らされたのなら、この衝動は、いやさもう衝動とかではなくて、やはり自身の嗜好なのだと、気付いた。
『俺はこういう趣味であったらしい。嫌いか?こんな、俺は…‥』
『っの、悪趣味、が…!き、きらい…だ…こんな、あ、お、お前、なんか…』
腰を揺すられ続け、しかし跡部のペニスは手塚にきつく握られて吐精を許されない。
それを離してやる様子も無いまま話す手塚に、揺さぶりにいちいち言葉をぶつ切りにされてしまいながら跡部が返す。
そして泣きながら言うのだ、なんて、美しい。
『けど、あっ、け、けど…お前と…離れてる間の方が…ず、ずっと、辛かっ、た……お、お前、なんか、嫌い、だ…‥!』
嫌い、嫌い。何度も繰り返す跡部に、跡部からは見えない背後で、手塚が笑う。
なんて、可愛らしい。
真っ赤に泣き腫らして、上辺だけで嫌いだと繰り返す。
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誕生日:
1987/08/13
職業:
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趣味:
買い物・音楽鑑賞
自己紹介:
小説や日記、小ネタ等を投下していくヲタクなブログです。サイトの代わりに運営しているのでコメントやメッセージは大歓迎です。
リンクについては同人サイト様につきフリー。報告や連絡いただければそちらにも遊びにいきます♪
コメントするのが嫌だわ、というシャイなお嬢さんは(笑)
utagawa_hikaru☆hotmail.com
(☆を@に変えてくださいね)
こちらまでご連絡ください!
ジャンルはサイトをやっていた頃とほとんど変わりませんが…
テニス(忍受け、跡受けなど)
サガフロ(いろいろ)
もしかしたらアイシ(阿雲)
オリジ(気が向けば)
…こんな感じです。
同志様は是非仲良くしてください!
何かありましたらお気軽にご連絡を。
リンクについては同人サイト様につきフリー。報告や連絡いただければそちらにも遊びにいきます♪
コメントするのが嫌だわ、というシャイなお嬢さんは(笑)
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(☆を@に変えてくださいね)
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ジャンルはサイトをやっていた頃とほとんど変わりませんが…
テニス(忍受け、跡受けなど)
サガフロ(いろいろ)
もしかしたらアイシ(阿雲)
オリジ(気が向けば)
…こんな感じです。
同志様は是非仲良くしてください!
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