初めての方はカテゴリから説明へどうぞ。
古い小説から最近のまでおいてあります。
古いのはなんだか恥ずかしいのでいつ消すかわかりません。

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暴力注意
殺される、とか、ちょっと思うくらい……殴る、蹴る、あぁ、相次は正気じゃねぇ………。
【快感レッド!】
『ただいまー景吾。なん、いきなり睨むのやめてや恐いやん。ぶっ殺すで?』
あぁ、煩いのが帰ってきやがった。
楽しい楽しい、命懸けの同棲は、高校二年の冬から始まった。
三月。桜が何時開花するだなんだと世間は浮かれているが、俺は何時死ぬか殺されるかと、不安こそ最早諦めへと進化したが、自殺しようとも考えないが、とにかく暗い思考に支配されている。
卒業間近だというのに、言い換えれば大学への入学間近だというのに、俺の身体は痣だらけだ。
名誉、いやさプライド、自尊心は、さらに傷だらけ、だ。
そもそも忍足が普通でないことには初めから気付いていた。
ならば何故こうなってしまったかといえば、言い訳できまい、それは愛とか恋とか、甘ったるく、幸せに沸いちまった思考の産物なのだ。
付き合いだしてすぐ、忍足のこの性質は姿を現した。
初めて殴られた時はさすがにやり返した。二度目は、抵抗できなくなるまで痛め付けられた。
三度目は、嘲笑され、散々甚振られた。
しかしそれでも、離れられなかったのは、何故、か。
『風邪、ようなった?学校いけんとつまらんやろ。まぁ、もうすぐ卒業やけど』
傷から発熱、寝込んで数日学校には行っていない。
へらっと笑った顔を、今、殴ってやれたら、俺は死んでもいい。
いや、殺されるんじゃなかろうか。
あぁ、虫酸が走る。誰のせいだ、誰のせいで寝込んでいると、お前は。
『今なぁ、今…景吾を泣かしたら…俺な、それだけでイけそな気ィするわぁ…』
うっとり、と。とんでもないことを、言うのだ、この男は。
昨日の夜やってな、熱にうなされとる景吾めっちゃ美人やってんか…
アレ殴りたくてしゃあなかったん、我慢したんやで?
脇腹蹴って、顔面殴って、泣かしたろー泣かしたろーて、むっちゃ抑えるのん大変やったんやから。
なんて言って、胸座に手が掛かった。
目の前が、真っ赤に、染まっていった。
殺される、とか、ちょっと思うくらい……殴る、蹴る、あぁ、相次は正気じゃねぇ………。
【快感レッド!】
『ただいまー景吾。なん、いきなり睨むのやめてや恐いやん。ぶっ殺すで?』
あぁ、煩いのが帰ってきやがった。
楽しい楽しい、命懸けの同棲は、高校二年の冬から始まった。
三月。桜が何時開花するだなんだと世間は浮かれているが、俺は何時死ぬか殺されるかと、不安こそ最早諦めへと進化したが、自殺しようとも考えないが、とにかく暗い思考に支配されている。
卒業間近だというのに、言い換えれば大学への入学間近だというのに、俺の身体は痣だらけだ。
名誉、いやさプライド、自尊心は、さらに傷だらけ、だ。
そもそも忍足が普通でないことには初めから気付いていた。
ならば何故こうなってしまったかといえば、言い訳できまい、それは愛とか恋とか、甘ったるく、幸せに沸いちまった思考の産物なのだ。
付き合いだしてすぐ、忍足のこの性質は姿を現した。
初めて殴られた時はさすがにやり返した。二度目は、抵抗できなくなるまで痛め付けられた。
三度目は、嘲笑され、散々甚振られた。
しかしそれでも、離れられなかったのは、何故、か。
『風邪、ようなった?学校いけんとつまらんやろ。まぁ、もうすぐ卒業やけど』
傷から発熱、寝込んで数日学校には行っていない。
へらっと笑った顔を、今、殴ってやれたら、俺は死んでもいい。
いや、殺されるんじゃなかろうか。
あぁ、虫酸が走る。誰のせいだ、誰のせいで寝込んでいると、お前は。
『今なぁ、今…景吾を泣かしたら…俺な、それだけでイけそな気ィするわぁ…』
うっとり、と。とんでもないことを、言うのだ、この男は。
昨日の夜やってな、熱にうなされとる景吾めっちゃ美人やってんか…
アレ殴りたくてしゃあなかったん、我慢したんやで?
脇腹蹴って、顔面殴って、泣かしたろー泣かしたろーて、むっちゃ抑えるのん大変やったんやから。
なんて言って、胸座に手が掛かった。
目の前が、真っ赤に、染まっていった。
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試合をする時の、あの幸せそうな顔をぼんやりと眺めてみる。あぁ、きれいだ。
まさか自分が男に目を奪われるなんて。忍足は心のなか舌打ちをする。
しかしアレは例外的に美しい。アレは、そう、自分の心を奪うために生まれたのだろう。
ならば奪われてしまえ、
骨の髄までお前のものだ。
【精神的:M】
『忍足…‥?』
一人暮らしのマンションの自室、白い壁と天井、白いシーツ、白い肌、頭の中も熱く熱く白む。
体を繋いだまま動かない俺に、跡部は挿入に苦しそうな表情を浮かべながら怪訝そうなそれを混じらせる。
寄せられた眉が綺麗だ。
なんとも言えない。
表情一つ一つに、一々目を奪われている。屈辱的な、しかしその中に感じる幸福。
無意識な支配を与えるこの男に、あらがうこともできずに、ただ、ただ、支配されている。
それを望んでいる。
『っ、あ、おし、た、り……お前…何かおかしい』
『好きや…跡部…好き…』
行為の最中にも拘らず、無駄に働く思考はなんとも愚かしい。次はこの思考まで支配してもらおう。
いきなり再開された律動。それに酷く戸惑う跡部に、支配を求める呪文を。
『あっ、あぁっ…忍足ィ……なぁ、どうした…?』
泣きながら問う表情に、あぁ、頭の中で何かが弾けて、たまらなくなって。
めちゃくちゃに、もっと、もっと、支配されたい。
『ひっ、あぁっ!やっ、めろ…お、おしたり…っ!』
動きを激しくすれば嬌声は白い壁や天井を跳ね返り俺に突き刺さる。
気持ちがいい。
肉体的に跡部を支配し、
精神的には支配を望む。
矛盾すら快感である。
『くっ!はっ…はぁッ…』
限界を迎えたペニスを支配者の体内からずるっと引き抜く。
顔の傍に膨らんだそれを寄せ、顔に、精液を、かける。
汚い汚い汚らしいその液体で、綺麗な綺麗な美しい君の顔を汚してみる。
支配を、もっと、支配を、怒って支配したらいい。
きっと、最高の笑顔を浮かべてしまっている。
愚かしい思考を、支配してくれ。
『綺麗や…あとべ…』
まさか自分が男に目を奪われるなんて。忍足は心のなか舌打ちをする。
しかしアレは例外的に美しい。アレは、そう、自分の心を奪うために生まれたのだろう。
ならば奪われてしまえ、
骨の髄までお前のものだ。
【精神的:M】
『忍足…‥?』
一人暮らしのマンションの自室、白い壁と天井、白いシーツ、白い肌、頭の中も熱く熱く白む。
体を繋いだまま動かない俺に、跡部は挿入に苦しそうな表情を浮かべながら怪訝そうなそれを混じらせる。
寄せられた眉が綺麗だ。
なんとも言えない。
表情一つ一つに、一々目を奪われている。屈辱的な、しかしその中に感じる幸福。
無意識な支配を与えるこの男に、あらがうこともできずに、ただ、ただ、支配されている。
それを望んでいる。
『っ、あ、おし、た、り……お前…何かおかしい』
『好きや…跡部…好き…』
行為の最中にも拘らず、無駄に働く思考はなんとも愚かしい。次はこの思考まで支配してもらおう。
いきなり再開された律動。それに酷く戸惑う跡部に、支配を求める呪文を。
『あっ、あぁっ…忍足ィ……なぁ、どうした…?』
泣きながら問う表情に、あぁ、頭の中で何かが弾けて、たまらなくなって。
めちゃくちゃに、もっと、もっと、支配されたい。
『ひっ、あぁっ!やっ、めろ…お、おしたり…っ!』
動きを激しくすれば嬌声は白い壁や天井を跳ね返り俺に突き刺さる。
気持ちがいい。
肉体的に跡部を支配し、
精神的には支配を望む。
矛盾すら快感である。
『くっ!はっ…はぁッ…』
限界を迎えたペニスを支配者の体内からずるっと引き抜く。
顔の傍に膨らんだそれを寄せ、顔に、精液を、かける。
汚い汚い汚らしいその液体で、綺麗な綺麗な美しい君の顔を汚してみる。
支配を、もっと、支配を、怒って支配したらいい。
きっと、最高の笑顔を浮かべてしまっている。
愚かしい思考を、支配してくれ。
『綺麗や…あとべ…』
タイトルセンスの無さが伺える
手塚変態
えろい
『……、跡部…?』
夕方、いや、もう夜と呼んでいい時間帯かもしれない。暗くなった空の下、青学の正門の前に立っていた人物に手塚は目を丸くした。
『こんな所で何をしている?いつから居た、風邪をひくぞ…』
受験前の一月、遅くまで学校に残って勉強に励んでいた手塚を、跡部は昼過ぎから一人で待っていた。
何度か擦れ違った顔見知りのテニス部達に声をかけられ、或いは冷やかしを浴びたりもしたが、寒い中、一人で待っていたのだ。
あの、跡部が。
若干赤くなってしまっている鼻のあたりまで、深々とマフラーに顔を埋め、憮然とした表情で目の前の男を見つめる。
不機嫌丸出しではあるが、それはいつものことだ、手塚は慣れた様子で口を開く。
『俺を待っていたのか。携帯に連絡を入れればよかっただろう、そうすれば途中で切り上げて…‥っ』
大きく溜め息を吐いてから説教を始めた手塚の唇を跡部がいきなり塞ぐ。
そして離れたその瞬間、冷たい目が手塚のソレを射抜く。やっと跡部の口が開かれた。
『手塚…今すぐ、今すぐにだ…俺を……』
『望み通りにしてやる』
跡部が言い終わるより先にその手を掴んだ手塚が歩きだす。出てきたばかりの校舎の方へと早足に。
着いた先は、懐かしい部室であった。
『何の為に俺が我慢していたか分からないようだな』
『なっ、何言ってやがる!俺様がどんな気持ちで…』
部室のスペアキー。部長の権限としていつでも持っていたそれを、部を引退した今でも手塚は持っていた。
部室の中、冷静に言い放った手塚の手を振り解き、跡部が声をあげる。
昨年の初冬、手塚が跡部に話した。これからは受験に打ち込みたい、お互いに少し距離を置かないか。
もう18の大人であったし、我儘を言って手塚を困らせる気も、少しくらい離れたからといって関係が冷めてしまう不安も無かった跡部は、それを了承した。
何より手塚を信じていた。
『何の為って…、お互いの受験の為、に…』
久しぶりの再会だというのに、あまりに冷静で、冷たくすら感じる手塚の態度に跡部が僅か怯んだ。
手塚と付き合うようになってから、あの跡部もいくらかは丸くなっていた。
が、しかし気に入らないものは気に入らないのだ。答えを聞くより先に身体に触れてきた手を、跡部は思わず叩き落としていた。
『お前に触りたくても我慢して、けどやっぱ我慢できなかったんだ。なのにお前は何ともなさそうで、今だって嬉しくもないみたいに…訳分かんねぇよ…‥』
思い切り叩いてしまった手の甲を擦ってやりながら、弱った様子で跡部が話す。
やはり黙って聞いていた手塚であったが、冬の空気に乾いた唇を舐めると跡部の肩を乱暴に押した。
がたん!と、ロッカーに背中を打った跡部が顔を顰め、しかしそれでもやはり、手塚は表情一つ変えない。
マフラーを抜き取られた首筋にひんやりとした空気が触れ、まとわり付く。
肌寒さにきつく目を閉じた跡部が、次の瞬間それを大きく丸く見開いた。
手塚が力任せに頭上に腕を縛り上げる。コートを着たその上から手首よりやや上の辺りを学校指定のマフラーがぐるぐると縛る。
『て、づか…‥?』
返事をしたのはその口ではなく冷たい目。レンズの奥に鈍く光る瞳だった。
ロッカーと身体の間に挟まれ、間近に見つめられる。跡部の背筋を嫌な感覚が這い上がり、思わず瞳が情けなく揺れる。
『テメェっ…!返事しろよ!俺の話を聞けよ!』
何を言ってもまるで取り合わない。コートの前を開け、ジャケットの前を開け、セーターと一緒にシャツを捲り上げる。
冷たい手が引き締まった腹に触れれば、跡部が小さく身じろく。その手は感触を確かめるように間怠っこしい動きで薄い肌の上を這い回るものだから、跡部はきつく唇を噛んで耐えるだけだ。
『お前の為に我慢していたんだがな…、まぁお前が望むなら、我慢をする必要も無かったか…‥』
手塚が随分久々に口を開いたようにすら感じる。しかし何が言いたいのかまるでわからないと、跡部は噛み締めていた唇を薄く開いて浅く息を繰り返すだけだ。
『ひどくしてしまうには、お前はあまりに細くて、壊れてしまいそうだと感じたんだがな…』
ひどく。その言葉はなんて恐ろしい響きなのだろう。跡部は急に恐怖を感じ手塚を見上げる。
あぁ、それはつい先程の冷たいそれではなかったが、しかし今度は、あまりに、熱い。
『こうすると、犯されているようでいいんじゃないか…?どうだ、跡部…』
後ろから立ったまま突き上げられる。無理な体勢を強いられた跡部は膝を震えさせる。耳元から直接吹き込まれる問い掛けに脳が痺れていく。
『あっ、あ…てづか…て…づか…やめ、ろ……』
上げっぱなしの腕が肩がギシギシと痛む。しかしそれすら掻き消すように腰を揺すられ、跡部は首を振る。
手塚は言った。
お前が痛みに顔を歪める度、苦しそうな顔をする度、それが脳を揺らした、と。
自分にそういった嗜好があるのだと悟った、と。
一時の感覚かもしれない、しばらく触れなければ治まったかもしれない、とも言った。
ひどく抱いてやりたくてたまらなかった、お前を傷付けるのは嫌だった。
そこで話は終わった。
要は手塚は、跡部を痛め付けたい衝動と、傷付けたくはない思いと、ジレンマの渦に巻き込まれていたのだ。
そこで取った行動は、距離を置きこの衝動が止むのを待つことだった。
しかしそれは膨れ上がるばかり、その上跡部を、方向性はまるで違うが傷付けたらしい。
冷たくあたる自分に怒り、傷付いた表情を向ける跡部にすら、ぐっと、脳を揺らされたのなら、この衝動は、いやさもう衝動とかではなくて、やはり自身の嗜好なのだと、気付いた。
『俺はこういう趣味であったらしい。嫌いか?こんな、俺は…‥』
『っの、悪趣味、が…!き、きらい…だ…こんな、あ、お、お前、なんか…』
腰を揺すられ続け、しかし跡部のペニスは手塚にきつく握られて吐精を許されない。
それを離してやる様子も無いまま話す手塚に、揺さぶりにいちいち言葉をぶつ切りにされてしまいながら跡部が返す。
そして泣きながら言うのだ、なんて、美しい。
『けど、あっ、け、けど…お前と…離れてる間の方が…ず、ずっと、辛かっ、た……お、お前、なんか、嫌い、だ…‥!』
嫌い、嫌い。何度も繰り返す跡部に、跡部からは見えない背後で、手塚が笑う。
なんて、可愛らしい。
真っ赤に泣き腫らして、上辺だけで嫌いだと繰り返す。
この恋人を手放すまい、一生可愛がろう、手塚が手を離し、跡部が意識を飛ばす。
恋人達の情事、妙な関係が始まる。
手塚変態
えろい
『……、跡部…?』
夕方、いや、もう夜と呼んでいい時間帯かもしれない。暗くなった空の下、青学の正門の前に立っていた人物に手塚は目を丸くした。
『こんな所で何をしている?いつから居た、風邪をひくぞ…』
受験前の一月、遅くまで学校に残って勉強に励んでいた手塚を、跡部は昼過ぎから一人で待っていた。
何度か擦れ違った顔見知りのテニス部達に声をかけられ、或いは冷やかしを浴びたりもしたが、寒い中、一人で待っていたのだ。
あの、跡部が。
若干赤くなってしまっている鼻のあたりまで、深々とマフラーに顔を埋め、憮然とした表情で目の前の男を見つめる。
不機嫌丸出しではあるが、それはいつものことだ、手塚は慣れた様子で口を開く。
『俺を待っていたのか。携帯に連絡を入れればよかっただろう、そうすれば途中で切り上げて…‥っ』
大きく溜め息を吐いてから説教を始めた手塚の唇を跡部がいきなり塞ぐ。
そして離れたその瞬間、冷たい目が手塚のソレを射抜く。やっと跡部の口が開かれた。
『手塚…今すぐ、今すぐにだ…俺を……』
『望み通りにしてやる』
跡部が言い終わるより先にその手を掴んだ手塚が歩きだす。出てきたばかりの校舎の方へと早足に。
着いた先は、懐かしい部室であった。
『何の為に俺が我慢していたか分からないようだな』
『なっ、何言ってやがる!俺様がどんな気持ちで…』
部室のスペアキー。部長の権限としていつでも持っていたそれを、部を引退した今でも手塚は持っていた。
部室の中、冷静に言い放った手塚の手を振り解き、跡部が声をあげる。
昨年の初冬、手塚が跡部に話した。これからは受験に打ち込みたい、お互いに少し距離を置かないか。
もう18の大人であったし、我儘を言って手塚を困らせる気も、少しくらい離れたからといって関係が冷めてしまう不安も無かった跡部は、それを了承した。
何より手塚を信じていた。
『何の為って…、お互いの受験の為、に…』
久しぶりの再会だというのに、あまりに冷静で、冷たくすら感じる手塚の態度に跡部が僅か怯んだ。
手塚と付き合うようになってから、あの跡部もいくらかは丸くなっていた。
が、しかし気に入らないものは気に入らないのだ。答えを聞くより先に身体に触れてきた手を、跡部は思わず叩き落としていた。
『お前に触りたくても我慢して、けどやっぱ我慢できなかったんだ。なのにお前は何ともなさそうで、今だって嬉しくもないみたいに…訳分かんねぇよ…‥』
思い切り叩いてしまった手の甲を擦ってやりながら、弱った様子で跡部が話す。
やはり黙って聞いていた手塚であったが、冬の空気に乾いた唇を舐めると跡部の肩を乱暴に押した。
がたん!と、ロッカーに背中を打った跡部が顔を顰め、しかしそれでもやはり、手塚は表情一つ変えない。
マフラーを抜き取られた首筋にひんやりとした空気が触れ、まとわり付く。
肌寒さにきつく目を閉じた跡部が、次の瞬間それを大きく丸く見開いた。
手塚が力任せに頭上に腕を縛り上げる。コートを着たその上から手首よりやや上の辺りを学校指定のマフラーがぐるぐると縛る。
『て、づか…‥?』
返事をしたのはその口ではなく冷たい目。レンズの奥に鈍く光る瞳だった。
ロッカーと身体の間に挟まれ、間近に見つめられる。跡部の背筋を嫌な感覚が這い上がり、思わず瞳が情けなく揺れる。
『テメェっ…!返事しろよ!俺の話を聞けよ!』
何を言ってもまるで取り合わない。コートの前を開け、ジャケットの前を開け、セーターと一緒にシャツを捲り上げる。
冷たい手が引き締まった腹に触れれば、跡部が小さく身じろく。その手は感触を確かめるように間怠っこしい動きで薄い肌の上を這い回るものだから、跡部はきつく唇を噛んで耐えるだけだ。
『お前の為に我慢していたんだがな…、まぁお前が望むなら、我慢をする必要も無かったか…‥』
手塚が随分久々に口を開いたようにすら感じる。しかし何が言いたいのかまるでわからないと、跡部は噛み締めていた唇を薄く開いて浅く息を繰り返すだけだ。
『ひどくしてしまうには、お前はあまりに細くて、壊れてしまいそうだと感じたんだがな…』
ひどく。その言葉はなんて恐ろしい響きなのだろう。跡部は急に恐怖を感じ手塚を見上げる。
あぁ、それはつい先程の冷たいそれではなかったが、しかし今度は、あまりに、熱い。
『こうすると、犯されているようでいいんじゃないか…?どうだ、跡部…』
後ろから立ったまま突き上げられる。無理な体勢を強いられた跡部は膝を震えさせる。耳元から直接吹き込まれる問い掛けに脳が痺れていく。
『あっ、あ…てづか…て…づか…やめ、ろ……』
上げっぱなしの腕が肩がギシギシと痛む。しかしそれすら掻き消すように腰を揺すられ、跡部は首を振る。
手塚は言った。
お前が痛みに顔を歪める度、苦しそうな顔をする度、それが脳を揺らした、と。
自分にそういった嗜好があるのだと悟った、と。
一時の感覚かもしれない、しばらく触れなければ治まったかもしれない、とも言った。
ひどく抱いてやりたくてたまらなかった、お前を傷付けるのは嫌だった。
そこで話は終わった。
要は手塚は、跡部を痛め付けたい衝動と、傷付けたくはない思いと、ジレンマの渦に巻き込まれていたのだ。
そこで取った行動は、距離を置きこの衝動が止むのを待つことだった。
しかしそれは膨れ上がるばかり、その上跡部を、方向性はまるで違うが傷付けたらしい。
冷たくあたる自分に怒り、傷付いた表情を向ける跡部にすら、ぐっと、脳を揺らされたのなら、この衝動は、いやさもう衝動とかではなくて、やはり自身の嗜好なのだと、気付いた。
『俺はこういう趣味であったらしい。嫌いか?こんな、俺は…‥』
『っの、悪趣味、が…!き、きらい…だ…こんな、あ、お、お前、なんか…』
腰を揺すられ続け、しかし跡部のペニスは手塚にきつく握られて吐精を許されない。
それを離してやる様子も無いまま話す手塚に、揺さぶりにいちいち言葉をぶつ切りにされてしまいながら跡部が返す。
そして泣きながら言うのだ、なんて、美しい。
『けど、あっ、け、けど…お前と…離れてる間の方が…ず、ずっと、辛かっ、た……お、お前、なんか、嫌い、だ…‥!』
嫌い、嫌い。何度も繰り返す跡部に、跡部からは見えない背後で、手塚が笑う。
なんて、可愛らしい。
真っ赤に泣き腫らして、上辺だけで嫌いだと繰り返す。
この恋人を手放すまい、一生可愛がろう、手塚が手を離し、跡部が意識を飛ばす。
恋人達の情事、妙な関係が始まる。
タイトルが酷い(笑
手塚がむっつり
『幸せだ…‥』
炬燵にべったりと頬を付けて零す跡部に、手塚は眉間の皺を深くした。
手塚の家は、純和風。
畳の部屋に掘り炬燵。
可愛い可愛い恋人である跡部が、炬燵に入ったことが無いと話したのがきっかけで、この年末、手塚の家でひたすらだらだらと過ごしているのだ。
家に帰れと言ってもまるで聞かずに、跡部は嬉しそうに炬燵に入ったままだ。
そうして、大晦日は、12月31日の夜は過ぎていく。
『お前が何を考えているのか全くわからん』
本日もう既に五つ目になる蜜柑の皮を剥きながら、手塚は低く呟く。
あー、間抜けな声を出しながら口を大きく開けた跡部に気が付くと、む、と、手塚は逆に顔を顰めて、蜜柑を一つ乱暴に跡部の口に突っ込んだ。
炬燵に暖められている所為か、普段白い跡部の顔はほんのり赤い。
黙っていれば可愛らしいのにな、手塚は、じ、とその顔を眺める。
『炬燵で蜜柑の年越し、夢だったんだ…』
蜜柑をゆっくり噛み潰せば、口の中に広がる甘酸っぱい味。
調理や加工をされていない蜜柑を、久しぶりに、本当に久しぶりに口にした跡部は、幸せそうに、甘酸っぱい息を吐き出した。
炬燵に蜜柑の年越し。
絵に描いたようなそれに憧れていたらしい跡部は、絵に描いたようなそれを実現できて、嬉しいらしい。
それはやはり何処か可愛らしくて、その、小さな夢を手助けしてやれたことが、手塚にも嬉しかった。
『跡部…、嬉しいか?』
ふ、と表情に笑みの色を差しながら、手塚が問う。
それに答えずに、跡部はニヤニヤと笑いながら、炬燵の中の足を動かし始めた。
『ッ?!あ、あとべ?』
『これで…、更にお前と年越しの瞬間キスしてられたら幸せだなァー…‥』
炬燵の中で、手塚の股間を足でぐりぐりと刺激する。
跡部は意地の悪い笑みを浮かべながら言う。
手塚は慌てた顔を、すぐに無色に塗り替える。
『うおァッ?!』
妙な声をあげた跡部の体がずるりと炬燵の中に引きずり込まれる。
炬燵の上に伏せていた上半身は、畳の上に仰向けになってしまった。
『ッ、おい、て、手塚…』
手塚の位置からは見えないが、跡部はひどく狼狽えた様子で名前を呼ぶ。
炬燵の中で悪戯を繰り返していた跡部の足は、手塚の手にがっちりと捕えられてしまっていた。
そして今度は逆に、手塚の足が、跡部の股間を悪戯に押していた。
『うぁっ、ちょ、テメェ…いい加減に、し、ろ』
『誘ったのはお前だ』
手塚が、元来表情の変わりづらいそこに僅かに笑みを浮かべながら言い放つ。
そしてぱっと手を離して跡部のもとへ。
仰向けの上半身を引きずり起こして後ろから抱き締めるように座り込む。
二つの体温が混ざり合うのは、どこか心地好い。
『あと20分、か…‥』
壁にかかった時計を眺めて手塚が呟く。
時計の針は、23時40分を回ったところだった。
『20分あれば十分だ』
『何がだよ…?』
問い掛けた跡部は次の瞬間ぎょっとした。
手塚の手がズボンの中に入り込んでくる。
止めようと跡部が手塚の手首を掴むが、跡部は手塚にソコを掴まれる。
力の抜けたのを確信して、背後で手塚が囁いた。
『年越しの瞬間は繋がっていようじゃないか、跡部』
もうすぐ、年が明ける。
手塚がむっつり
『幸せだ…‥』
炬燵にべったりと頬を付けて零す跡部に、手塚は眉間の皺を深くした。
手塚の家は、純和風。
畳の部屋に掘り炬燵。
可愛い可愛い恋人である跡部が、炬燵に入ったことが無いと話したのがきっかけで、この年末、手塚の家でひたすらだらだらと過ごしているのだ。
家に帰れと言ってもまるで聞かずに、跡部は嬉しそうに炬燵に入ったままだ。
そうして、大晦日は、12月31日の夜は過ぎていく。
『お前が何を考えているのか全くわからん』
本日もう既に五つ目になる蜜柑の皮を剥きながら、手塚は低く呟く。
あー、間抜けな声を出しながら口を大きく開けた跡部に気が付くと、む、と、手塚は逆に顔を顰めて、蜜柑を一つ乱暴に跡部の口に突っ込んだ。
炬燵に暖められている所為か、普段白い跡部の顔はほんのり赤い。
黙っていれば可愛らしいのにな、手塚は、じ、とその顔を眺める。
『炬燵で蜜柑の年越し、夢だったんだ…』
蜜柑をゆっくり噛み潰せば、口の中に広がる甘酸っぱい味。
調理や加工をされていない蜜柑を、久しぶりに、本当に久しぶりに口にした跡部は、幸せそうに、甘酸っぱい息を吐き出した。
炬燵に蜜柑の年越し。
絵に描いたようなそれに憧れていたらしい跡部は、絵に描いたようなそれを実現できて、嬉しいらしい。
それはやはり何処か可愛らしくて、その、小さな夢を手助けしてやれたことが、手塚にも嬉しかった。
『跡部…、嬉しいか?』
ふ、と表情に笑みの色を差しながら、手塚が問う。
それに答えずに、跡部はニヤニヤと笑いながら、炬燵の中の足を動かし始めた。
『ッ?!あ、あとべ?』
『これで…、更にお前と年越しの瞬間キスしてられたら幸せだなァー…‥』
炬燵の中で、手塚の股間を足でぐりぐりと刺激する。
跡部は意地の悪い笑みを浮かべながら言う。
手塚は慌てた顔を、すぐに無色に塗り替える。
『うおァッ?!』
妙な声をあげた跡部の体がずるりと炬燵の中に引きずり込まれる。
炬燵の上に伏せていた上半身は、畳の上に仰向けになってしまった。
『ッ、おい、て、手塚…』
手塚の位置からは見えないが、跡部はひどく狼狽えた様子で名前を呼ぶ。
炬燵の中で悪戯を繰り返していた跡部の足は、手塚の手にがっちりと捕えられてしまっていた。
そして今度は逆に、手塚の足が、跡部の股間を悪戯に押していた。
『うぁっ、ちょ、テメェ…いい加減に、し、ろ』
『誘ったのはお前だ』
手塚が、元来表情の変わりづらいそこに僅かに笑みを浮かべながら言い放つ。
そしてぱっと手を離して跡部のもとへ。
仰向けの上半身を引きずり起こして後ろから抱き締めるように座り込む。
二つの体温が混ざり合うのは、どこか心地好い。
『あと20分、か…‥』
壁にかかった時計を眺めて手塚が呟く。
時計の針は、23時40分を回ったところだった。
『20分あれば十分だ』
『何がだよ…?』
問い掛けた跡部は次の瞬間ぎょっとした。
手塚の手がズボンの中に入り込んでくる。
止めようと跡部が手塚の手首を掴むが、跡部は手塚にソコを掴まれる。
力の抜けたのを確信して、背後で手塚が囁いた。
『年越しの瞬間は繋がっていようじゃないか、跡部』
もうすぐ、年が明ける。
跡忍にしか見えないSM忍跡
なんかご奉仕えろ
『言い訳はそれだけか?』
『ごめん、あ、あとべ、ごめんなさい…』
この恋人は誰より愛しく、何より恐ろしく、神より尊く、女神より美しい。
【貴方に賛美歌を】
彼を怒らせてしまった責任は総て自分にあるのだと、忍足は自覚している。
彼の前では彼が正義であり彼が道徳であり彼が条理であり彼が神だ。
神の逆鱗に触れたのだから自分は身を焼かれるような罰を受けるのだろう、忍足は思っていた。
『女の体は柔らかかったか…?俺と違って』
嫉妬する女は面倒であったし、男の嫉妬なんてみっともないものだと思っていたし、今も思っている。
しかし今目の前で、その嫉妬の青い炎を隠すこともせずに眉を寄せる彼は、なんともいえず美しい、恐ろしい。
今は教室の椅子が王座。カタン。カタン。
王座を椅子を揺らしながら彼は忍足を眺める。
よく見れば埃塗れで汚い床、そこに這いつくばる、罪人を眺める。
『お前の好きなのは?』
『……‥跡部』
『お前みたいな奴を愛してやってるのは?』
『…‥跡部』
『お前が怒らせたのは?』
『ッ…、ほんまごめん、謝るから…――うァッ!?』
彼は、生憎言い訳はいらなかったらしい。
思い切り蹴り付けた机が忍足の身体にぶつかる。
痛みを訴える呻き声さえ彼の怒りを膨らませるだけで。
『言い訳はそれだけか?』
『ごめん、あ、あとべ、ごめんなさい…』
口の中が切れたらしい。
忍足が言葉を紡ぐたび開かれる唇の間には鮮明な赤が覗く。
『お前が誰のモノか…しっかり教えてやる…‥』
王座から下りた彼が、跪く忍足の前にしゃがみこむ。
指先で顎の下をくるくると撫でながら口角を吊り上げて笑ってみせる。
この、彼の笑みを構成する曲線が、忍足はなんともいえず好きであった。
見惚れているうちに手を取られる。
導かれた先、彼の股間にその手をあてがえば、そこには確かな熱。
彼は、欲情したらしい。
彼は、跪きひれ伏す忍足の姿に、欲情したらしい。
『跡部…あとべ……』
再び王座に腰を下ろした彼の股間に顔を埋める。
綺麗に笑う彼が見下ろしてくれるから、喜んで奉仕しよう。
取り出したペニスは上を向いていて、その硬い感触を楽しむかのように忍足は頬摺りをする。
彼が自分に欲情してくれる。
それは、それだけで彼を神を汚しているような、犯しているような、それは、なんて素敵な。
『跡部…好き、大好き…』
ペニスを優しく擦りながら、幾度と繰り返す。
そのたびに彼もまた優しい手つきで忍足の髪を撫でる。
彼が撫でてくれる。彼が自分の髪を優しく撫でてくれる。
こんな幸せを受けられるのは、自分が彼にとって特別だからだ、それは勝手な妄想でも幻想でもない、現実だ。
しかしそんな忍足の思考は破滅的だ。
『あ…あァ…、もっと、侑士…ッ、もっと…‥』
王座の上で淫らに腰を揺らす姿は、どうしてこんなにも美しい。
応えるようにスロートを速め、震えだした下半身を撫でる。
さぁ君の甘くて甘い、ちっとも苦くなんてないその精液を喉に叩きつけて!
『う…?!ぇ、あと…べ』
いきなり口内からペニスが引き抜かれる。
忍足は淋しそうな表情で彼を見上げるが、次の瞬間、その視界は白く濁った。
『ははッ…いい顔だ…‥』
顔に飛び散った精液。彼は満足気に笑う。
呆気にとられていた忍足であったが、状況を理解すればすぐにへらりと笑った。
顔中に散った精液を指先で拭い、口に運び、赤い舌を白く汚して、くちゃくちゃと、味わうように、噛み締めるように、だってこれは甘い甘い君の―――。
『あとべ、あとべ、すき…』
縋り付き、泣いているように笑う姿はなんて愛しいの。
彼が、忍足の濡れた顔を撫でる。
『入れたい…‥?』
『入れたい、跡部ん中に入りたい…入って、掻き回したい…跡部…』
君が綺麗に笑って頷いたから、全ての罪が洗い流されるの。
彼が綺麗に笑って頷いた。
それを見た忍足も、綺麗に綺麗に笑ってみせた。
俺の女神に賛美歌を。
貴方に賛美歌を。
なんかご奉仕えろ
『言い訳はそれだけか?』
『ごめん、あ、あとべ、ごめんなさい…』
この恋人は誰より愛しく、何より恐ろしく、神より尊く、女神より美しい。
【貴方に賛美歌を】
彼を怒らせてしまった責任は総て自分にあるのだと、忍足は自覚している。
彼の前では彼が正義であり彼が道徳であり彼が条理であり彼が神だ。
神の逆鱗に触れたのだから自分は身を焼かれるような罰を受けるのだろう、忍足は思っていた。
『女の体は柔らかかったか…?俺と違って』
嫉妬する女は面倒であったし、男の嫉妬なんてみっともないものだと思っていたし、今も思っている。
しかし今目の前で、その嫉妬の青い炎を隠すこともせずに眉を寄せる彼は、なんともいえず美しい、恐ろしい。
今は教室の椅子が王座。カタン。カタン。
王座を椅子を揺らしながら彼は忍足を眺める。
よく見れば埃塗れで汚い床、そこに這いつくばる、罪人を眺める。
『お前の好きなのは?』
『……‥跡部』
『お前みたいな奴を愛してやってるのは?』
『…‥跡部』
『お前が怒らせたのは?』
『ッ…、ほんまごめん、謝るから…――うァッ!?』
彼は、生憎言い訳はいらなかったらしい。
思い切り蹴り付けた机が忍足の身体にぶつかる。
痛みを訴える呻き声さえ彼の怒りを膨らませるだけで。
『言い訳はそれだけか?』
『ごめん、あ、あとべ、ごめんなさい…』
口の中が切れたらしい。
忍足が言葉を紡ぐたび開かれる唇の間には鮮明な赤が覗く。
『お前が誰のモノか…しっかり教えてやる…‥』
王座から下りた彼が、跪く忍足の前にしゃがみこむ。
指先で顎の下をくるくると撫でながら口角を吊り上げて笑ってみせる。
この、彼の笑みを構成する曲線が、忍足はなんともいえず好きであった。
見惚れているうちに手を取られる。
導かれた先、彼の股間にその手をあてがえば、そこには確かな熱。
彼は、欲情したらしい。
彼は、跪きひれ伏す忍足の姿に、欲情したらしい。
『跡部…あとべ……』
再び王座に腰を下ろした彼の股間に顔を埋める。
綺麗に笑う彼が見下ろしてくれるから、喜んで奉仕しよう。
取り出したペニスは上を向いていて、その硬い感触を楽しむかのように忍足は頬摺りをする。
彼が自分に欲情してくれる。
それは、それだけで彼を神を汚しているような、犯しているような、それは、なんて素敵な。
『跡部…好き、大好き…』
ペニスを優しく擦りながら、幾度と繰り返す。
そのたびに彼もまた優しい手つきで忍足の髪を撫でる。
彼が撫でてくれる。彼が自分の髪を優しく撫でてくれる。
こんな幸せを受けられるのは、自分が彼にとって特別だからだ、それは勝手な妄想でも幻想でもない、現実だ。
しかしそんな忍足の思考は破滅的だ。
『あ…あァ…、もっと、侑士…ッ、もっと…‥』
王座の上で淫らに腰を揺らす姿は、どうしてこんなにも美しい。
応えるようにスロートを速め、震えだした下半身を撫でる。
さぁ君の甘くて甘い、ちっとも苦くなんてないその精液を喉に叩きつけて!
『う…?!ぇ、あと…べ』
いきなり口内からペニスが引き抜かれる。
忍足は淋しそうな表情で彼を見上げるが、次の瞬間、その視界は白く濁った。
『ははッ…いい顔だ…‥』
顔に飛び散った精液。彼は満足気に笑う。
呆気にとられていた忍足であったが、状況を理解すればすぐにへらりと笑った。
顔中に散った精液を指先で拭い、口に運び、赤い舌を白く汚して、くちゃくちゃと、味わうように、噛み締めるように、だってこれは甘い甘い君の―――。
『あとべ、あとべ、すき…』
縋り付き、泣いているように笑う姿はなんて愛しいの。
彼が、忍足の濡れた顔を撫でる。
『入れたい…‥?』
『入れたい、跡部ん中に入りたい…入って、掻き回したい…跡部…』
君が綺麗に笑って頷いたから、全ての罪が洗い流されるの。
彼が綺麗に笑って頷いた。
それを見た忍足も、綺麗に綺麗に笑ってみせた。
俺の女神に賛美歌を。
貴方に賛美歌を。

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プロフィール
HN:
詩子
年齢:
37
性別:
女性
誕生日:
1987/08/13
職業:
学生
趣味:
買い物・音楽鑑賞
自己紹介:
小説や日記、小ネタ等を投下していくヲタクなブログです。サイトの代わりに運営しているのでコメントやメッセージは大歓迎です。
リンクについては同人サイト様につきフリー。報告や連絡いただければそちらにも遊びにいきます♪
コメントするのが嫌だわ、というシャイなお嬢さんは(笑)
utagawa_hikaru☆hotmail.com
(☆を@に変えてくださいね)
こちらまでご連絡ください!
ジャンルはサイトをやっていた頃とほとんど変わりませんが…
テニス(忍受け、跡受けなど)
サガフロ(いろいろ)
もしかしたらアイシ(阿雲)
オリジ(気が向けば)
…こんな感じです。
同志様は是非仲良くしてください!
何かありましたらお気軽にご連絡を。
リンクについては同人サイト様につきフリー。報告や連絡いただければそちらにも遊びにいきます♪
コメントするのが嫌だわ、というシャイなお嬢さんは(笑)
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(☆を@に変えてくださいね)
こちらまでご連絡ください!
ジャンルはサイトをやっていた頃とほとんど変わりませんが…
テニス(忍受け、跡受けなど)
サガフロ(いろいろ)
もしかしたらアイシ(阿雲)
オリジ(気が向けば)
…こんな感じです。
同志様は是非仲良くしてください!
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