初めての方はカテゴリから説明へどうぞ。
古い小説から最近のまでおいてあります。
古いのはなんだか恥ずかしいのでいつ消すかわかりません。

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『まさか下界におりることになるとはね』
『こっちかて驚きですわ、カトル様が自らおりてくるなんて』
かつん、かつん…
白い石の床を、靴の底が蹴る。
金髪の青年の後ろを、銀髪の男と赤髪の男が続く。
『この神殿に篭るのも百年振り…いやそれ以上だ、前はね、確かノヴァとアポロが本気で喧嘩をした時だった』
青年―竜と大地の神カトル―はくつくつと笑いながら神殿の奥へ向かう。
そして冗談のようなその話に、ずっと口を閉ざしていた赤髪の男が口を開く。
『今回は喧嘩では済みそうにありませんね…これは魔物と、それ以外の五つの種族との戦争だ』
元々険しい表情を更に険しくして赤髪の男―ドラゴス―が言う。
それを横目に見た銀髪の男―シャドール―がドラゴスの肩を叩いた。
『久々に暴れられるやん、そう重々しく考えなや』
『で…僕はここに篭って竜騎士達に指示を飛ばさなきゃならない、竜族を守るのが僕にとっての戦争、だ』
神殿の一番奥、カトルが大きな椅子に腰をおろす。
竜族は一見人間と変わらない外見であるが、高い戦闘能力を持つ事から戦争の度にかり出された過去を持つ悲しい種族だ。
中でも戦闘能力の高い者が竜騎士として選ばれる。
竜騎士は種族の長、カトルの命令を忠実にこなす、その名の通り騎士だ。
そしてシャドールとドラゴスは最も力のある竜騎士。
『君達二人には、竜族を守るのとは別に頼みたいことがあってね』
『あら、そのために呼ばれたンちゃいますの?』
石の床に直接座り込んだシャドールが少し驚いた様子で問いかける。
ドラゴスは壁に寄りかかったままだんまりだ。
『僕達竜は自衛できる程度の力は大抵の者が持っているよ。危ないのは子供や怪我人、病人だろう。それよりも危険なのは…』
『聖獣と妖精、ですか』
ドラゴスの静かな声にカトルが頷く。
『彼等は決して強くない、ミストやルナがついているとは言え、万に一つ選ばれた者がデュオの手に堕ちてみろ、大変なことになる』
選ばれた者。
六種族に一人ずつ存在する、神を消す力を持った者。
『つまりあれや、俺とドラゴスとでその、力を持ったヤツを守れいうことですか』
『まぁそういうことだね。シャドールには聖獣の、ドラゴスには妖精の、それぞれ選ばれた一人を守ってやってもらいたい』
これは守る為の戦いだ。
人間の少年がたった一人神に挑む、これは激しい戦争になる。
僕達はその戦禍から種族を守らなくてはならない。
君達は剣だ、強い強い剣、決して折れてはならない。
守る戦いは、つらい。
けれど、折れては、ならない。
【竜】
竜の神さまカトル、竜族と竜騎士についてのお話。
さまざまな種族が絡み合う、そんなお話。
『こっちかて驚きですわ、カトル様が自らおりてくるなんて』
かつん、かつん…
白い石の床を、靴の底が蹴る。
金髪の青年の後ろを、銀髪の男と赤髪の男が続く。
『この神殿に篭るのも百年振り…いやそれ以上だ、前はね、確かノヴァとアポロが本気で喧嘩をした時だった』
青年―竜と大地の神カトル―はくつくつと笑いながら神殿の奥へ向かう。
そして冗談のようなその話に、ずっと口を閉ざしていた赤髪の男が口を開く。
『今回は喧嘩では済みそうにありませんね…これは魔物と、それ以外の五つの種族との戦争だ』
元々険しい表情を更に険しくして赤髪の男―ドラゴス―が言う。
それを横目に見た銀髪の男―シャドール―がドラゴスの肩を叩いた。
『久々に暴れられるやん、そう重々しく考えなや』
『で…僕はここに篭って竜騎士達に指示を飛ばさなきゃならない、竜族を守るのが僕にとっての戦争、だ』
神殿の一番奥、カトルが大きな椅子に腰をおろす。
竜族は一見人間と変わらない外見であるが、高い戦闘能力を持つ事から戦争の度にかり出された過去を持つ悲しい種族だ。
中でも戦闘能力の高い者が竜騎士として選ばれる。
竜騎士は種族の長、カトルの命令を忠実にこなす、その名の通り騎士だ。
そしてシャドールとドラゴスは最も力のある竜騎士。
『君達二人には、竜族を守るのとは別に頼みたいことがあってね』
『あら、そのために呼ばれたンちゃいますの?』
石の床に直接座り込んだシャドールが少し驚いた様子で問いかける。
ドラゴスは壁に寄りかかったままだんまりだ。
『僕達竜は自衛できる程度の力は大抵の者が持っているよ。危ないのは子供や怪我人、病人だろう。それよりも危険なのは…』
『聖獣と妖精、ですか』
ドラゴスの静かな声にカトルが頷く。
『彼等は決して強くない、ミストやルナがついているとは言え、万に一つ選ばれた者がデュオの手に堕ちてみろ、大変なことになる』
選ばれた者。
六種族に一人ずつ存在する、神を消す力を持った者。
『つまりあれや、俺とドラゴスとでその、力を持ったヤツを守れいうことですか』
『まぁそういうことだね。シャドールには聖獣の、ドラゴスには妖精の、それぞれ選ばれた一人を守ってやってもらいたい』
これは守る為の戦いだ。
人間の少年がたった一人神に挑む、これは激しい戦争になる。
僕達はその戦禍から種族を守らなくてはならない。
君達は剣だ、強い強い剣、決して折れてはならない。
守る戦いは、つらい。
けれど、折れては、ならない。
【竜】
竜の神さまカトル、竜族と竜騎士についてのお話。
さまざまな種族が絡み合う、そんなお話。
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プロフィール
HN:
詩子
年齢:
37
性別:
女性
誕生日:
1987/08/13
職業:
学生
趣味:
買い物・音楽鑑賞
自己紹介:
小説や日記、小ネタ等を投下していくヲタクなブログです。サイトの代わりに運営しているのでコメントやメッセージは大歓迎です。
リンクについては同人サイト様につきフリー。報告や連絡いただければそちらにも遊びにいきます♪
コメントするのが嫌だわ、というシャイなお嬢さんは(笑)
utagawa_hikaru☆hotmail.com
(☆を@に変えてくださいね)
こちらまでご連絡ください!
ジャンルはサイトをやっていた頃とほとんど変わりませんが…
テニス(忍受け、跡受けなど)
サガフロ(いろいろ)
もしかしたらアイシ(阿雲)
オリジ(気が向けば)
…こんな感じです。
同志様は是非仲良くしてください!
何かありましたらお気軽にご連絡を。
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(☆を@に変えてくださいね)
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